ココ・アヴァン・シャネル

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オドレイはアップが魅力的な女優であるので、彼女が映るだけでとっても魅せられるのであるし、映画の作りも見やすいんだけど、心の波瀾万丈さが足りない映画だな。多分あそこまで行くには、あんなきれいなもんじゃなかったろうと。最後もあっさり終わってしまうしな。きれいで見やすいんだけど、残るものが少ない映画だな。どうしてこんな程度でつくっちゃったんだろう。


映画としては、前にみた1981年の、こちらの方がより見応えがあった。冒頭の音楽がやや80年代すぎるものの。
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この81年版には、孤児としてのプレッシャーと孤独、何より欲しいけど決して手に入らなかった愛情と、その愛情から取り残された恐怖からの絶望や狂気、そこから醸し出された、時代と奇跡的に符号した創作発想、そういうすべてがずっしり詰まっていて、シャネルの人生と作品に説得力があった。あれだけのことを成し遂げる背景と、それとひきかえのあやうさの背景とが、しっかり描かれていた。わたしなどは81年版の情報があったうえで今作をみたため、理解できたところがあったと思うんだけど、今作を見ただけだったら、シャネルはきれいきれいに成功した悲恋の人で終わってしまいますね。だからこそ今作ではあえてさらっときれいに流したというブランド意図もあるはず、シャネルとナチスの第2次大戦も遠くなったし。それもわからないではない。

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